今回は、タイ北部の陸稲の生産現場を視察した時の話です。
生産現場と言っても、栽培方法や品種改良などを行う研究所です。 

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「日本人は米が大好き!& 世界上位の生産量を誇る」と思っている方も多いと思います。
しかし、国際連合食糧農業機関(FAO)のデータを見ると、米の生産量はタイが日本を上回っています。タイは世界5位くらいの生産量を維持する一方、日本は世界10位に入るかどうかです。
生産量的には、第1位の中国に始まり、インド、インドネシア、バングラディッシュ、ベトナム、タイと続きます。
生産量では日本の国土面積の関係でタイに軍配が上がるかも知れませんが、一人当たりの米の消費量もタイ以下なんです!
タイ人は、日本人に勝るほどの米文化を持っているのです。

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今回の主役は「陸稲」であり、呼び名は“りくとう”や“おかぼ”と言われます。
タイでは、主に北部地方の山間部で陸稲が生産されています。陸稲栽培が好まれる理由は、山間部での水源確保(灌漑整備)の難しさや農地の狭さにあります。
そのため山の斜面でも栽培できる陸稲は、貴重な穀物になります。

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タイの山岳地帯での陸稲栽培では、洪水被害との戦いです。
タイの気候では北部方面から雨季が始まり、降雨量が多いと陸稲の畑が水没してしまいます。
畑周辺の排水整備も自然のままのため、土地が低い畑は容易に水没します。
水稲に比べ、水害に弱いのが陸稲の弱点です。

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更に、水稲の違いとして、連作障害を受けやすいという問題もあります。
連絡障害とは、“同じ作物・野菜を何度も育てると、だんだんと生育が悪くなる”現象のことです。
その原因は同じ植物を繰り返し栽培することで、土壌内で同じ成分の栄養分だけが消費され、他の栄養分が過多状態になることで土壌内の栄養バランスが崩れてしまう所にあります。
(栽培する植物によってはアレロパシー成分が原因となる場合もあります)

水稲の場合は栽培過程で浸水と落水を繰り返すため、土壌内の栄養分が循環することで、養分の均一性を保つことができています。結果、毎年のように同じ水田で栽培が行えるというわけです。

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陸稲栽培では、雑草との戦いもあります。
水稲なら水を張ることである程度の雑草の育成は抑制できますが、陸稲の場合はそうもいきません。水稲のような代かきはせず、直播で播種をする陸稲の場合はすぐに雑草が生えてきます。
写真のように土の色が水田とは違い、普通の畑の土の色をしているのが分かると思います。

タイ北部の陸稲生産現場は、とても綺麗です。日本の棚田とも引けを取らない美しさがあります。
もし北部の山岳地帯に行くことがありましたら、足を止めて陸稲畑を視察してみてください。
伝統的な暮らしの中にある伝統農法を知れることは、とても貴重な体験になると思います。
それでは、また次回ッ!
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