以前のブログで、Vigna属の多様性中心地はタイであることを話ました。
Vigna属の栽培種には、アズキや緑豆が含まれています。

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この写真を見てもわかるように、Vigna属は多種多様です。
アズキ=小豆色、緑豆=緑色という印象があると思います。しかし、“属”まで広げていくと、ココまで多様な種子色を観察することができます。もちろん、大きさや硬さなども異なります。

例えば、今回ご紹介するような野生種には、黒色〜褐色の色が多いです。
更に“硬実種子”と言って、水分をあえて吸収しないような生存戦略をとっています。栽培種のように少ない水分で発芽をしてしまうと、野生の環境では生き抜くことができません。そのため、多雨の時期までは発芽しないように水分吸収をし難い性質を持ちます。

中には、V. marinaのように種子の中が空洞になっているタイプもあります。
空洞になっている理由は、海を渡るためです。もちろん硬実種子です。
この2つの性質(空洞 x 硬実)を持った種子により、プカプカと海を渡り、生息域を拡大していくのです。

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さて、、、今回の主役は、V. grandifloraです。
この種の特徴は、生息場所が主に道路脇ということです。何故このような場所に多いかは不明ですが、意外と簡単に見つかります。
他には、畑の脇にも生えていることがあります。

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こんな感じで雑草に紛れ、元気に育っています。
10月頃の開花期になると、アズキと同じような黄色の花を咲かせますので、すぐに見つかります。

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莢はこんな感じです。
莢の形からも想像がつきますが、緑豆の野生種(V. radiata var. sublobata)に近縁です。
しかし、葉の形は栽培種の緑豆と比較すると尖っている印象がありますね。

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最後に、マメ科の天敵を見つけました。
マメゾウムシの一種です。一般的なマメゾウムシはもっと小さいですが、恐らくコイツらも仲間だと思います。マメゾウムシに卵を生みつけられると、幼虫に中の種子を全部食べられてしまいます。厄介なのが、莢を見ただけでは意外と気づかないことです。マメゾウムシに食われた莢を開けてしまった時は、テンションが下がります、、、、

以上、マメ科の野生種の話でした。
栽培種の野生種を見つけると、色々な性質を持っていることがわかります。蔓性や硬実種子などの性質は、栽培種へと品種改良を続ける中で淘汰されてきた性質です。野生種は遺伝的なポテンシャルでは非常に高いので、遺伝資源としては貴重な研究材料です。

それでは、また次回ッ!
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