持続可能なエネルギーとして、「バイオディーゼル燃料」をご存じでしょう?
農耕機をはじめ、ディーゼルエンジンを積んだ乗り物は沢山あります。ディーゼルエンジンはガソリンエンジンと比較してCO2排出量が少ないため、ヨーロッパでは温暖化対策の1つとして今でも生産が多くされています。

農業の世界では2000年頃から、ディーゼルエンジンに利用する軽油に変わる燃料としてバイオディーゼルの生産が注目されています。

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その原料となるのが今回ご紹介する「ジャトロファ」です。ナンヨウアブラギリと呼ばれることもありますね。

ジャトロファは、アフリカ原産のトウダイグサ科の低木落葉樹です。
荒廃した土地でも生育し、乾燥にも強い特徴があるため、農耕地として利用できない土地でも生産が可能です。そのため、アフリカ等での経済活動を支える植物としても注目されています。

ちなみに、バイオ燃料に利用させる種子には毒素が含まれるため、食用にはできません。
種子を潰して油分を抽出した後のカスは、バイオペレットとして燃料に利用されます。

アジア諸国では、インドでの栽培が有名ですね。しかし、新品種の育種に力を入れているのはタイです。タイのカセサート大学では、2011年より育種に力を入れています。

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タイを原産とするジャトロファ(Jatropha gossypitolia)があり、これに交雑を行う事で独自品種の育種が進められています。育種のポイントは、果実の肥大化、油分の含有量増加などです。

ジャトロファは、雌雄異花の特徴を持ちます。
写真は雄花です。花序の形は独特ですが、なんだか可愛らしいですね。
花弁の色は、品種によって白色や赤色があります。

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雌花は少し下につきます。
写真はすでに実っている状態です。

雌雄異花の特徴を持つ植物は、両性花の植物よりも交配が容易ですね。なぜなら、除雄の作業がメチャクチャ簡単だからです。ただし、他殖性の性質が強い場合があるので、交配後の管理には注意が必要です。

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樹木の育種は、草本の育種よりも時間がかかります。
それでも「世界を救う使命」を持った育種は、ブリーダーとしてはワクワクが止まりませんね!

以上、ジャトロファの紹介でした。
それでは、また次回ッ!
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