タイの食文化として、日本人が驚いてしまうデザートがありますね。
それが「カオニャオマムアン」と「カオニャオカヌン」です!

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「カオニャオ」 は“餅米”、「マムアン」は“マンゴー”、「カヌン」は“ジャックフルーツ”です。
始めて見る方は、「なぜ餅米にフルーツを乗せるのか?」や「米とフルーツの組み合わせは、本当に美味しいのか?」などと疑問を持ってしまいます。

でも、、、よく考えてみてください。
日本人も、「おはぎ」を食べますね。
おはぎも餅米に甘い餡子を付けていますので、感覚は同じような物でしょう。 

餅米を一緒に食べる目的は、“炭水化物”の摂取です。
フルーツから食物繊維を取り、餅米で腹持ちをよくするためだと思います。

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なぜマンゴーとジャックフルーツ?

カオニャオマムアン場合は、簡単です。 
なぜなら、マンゴーには体を冷やす作用があるからです。

野菜や果物には、伝統的に“体を冷やす効果”と“体を温める効果”に分けられていました。現在は科学的にも証明されている場合も多いです。

昔から、夏野菜は“体を冷やす”と言われます。
例えば、
スイカは水分が多く、夏に食べると体が涼しくなる印象を持っている方も多いと思います。
一方、冬野菜の白菜は鍋料理の定番食材です。これは、白菜に体を温める作用があるからです。体を温めるための鍋料理ですから、具材の効果も重要ですよね。

南国のフルーツでは、マンゴーやバナナなどが“体を冷やす果物”として認知度が高いと思います。
食事で炭水化物を取ると代謝が良くなり体が熱くなりますが、カオニャオマムアンは「餅米」と「マンゴー」の効果の相殺で体温上昇を抑えてくれます。
結果、気温の高いタイで定着した食文化なのでしょう。

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カオニャオカヌンも、同じような目的があると思います。
しかし、「ジャックフルーツ=体を冷やす効果あり」という情報はありません。

ジャックフルーツには“カリウム”が多く含まれているのがポイントです。
カリウムには利尿作用があり、血圧上昇を抑える効果もあります。

気温が高いタイで利尿作用を促し、水分補給を必然的に増やすことで熱中症防止に役立つわけです。食後の血圧上昇を抑える効果も、カオニャオ(炭水化物)摂取との相性が良さそうです。

他にもカリウムの特徴として、水溶性で溶け出しやすいことが挙げられます。
加熱をするとカリウムが失われます。そのため、カオニャオカヌンのように生食で果物を取ることも栄養面で優れています。

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以上、
簡単ではありますがカオニャオマムアンとカオニャオカヌンの食文化についての考察でした。
その土地の野菜や果物は、食文化とも深く関わっています。「なんで一緒に食べるの?」や「この調理法はなぜ?」と思ったら、多角的に考察すると良い暇つぶしになりますよ。

余談ですが、こちらもご一読いただけると嬉しいです。



それでは、また次回ッ!
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