タイの最重要作物の1つに「サトウキビ」があります。

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タイのサトウキビ生産量は世界5位以内に入り、
タイ政府が生産管理をするほど大切な作物です。

その理由は2つです。
1つ目は、製糖生産と輸出です。
製糖量は世界の3位には入り、輸出がタイ経済を支えています。
そのため、タイでは珍しく、製糖工場と農家の間で契約栽培が
成立しています。

2つ目は、バイオエタノールとしての利用です。
身近な所では、タイのガソリンはバイオエタノールの含有量で
価格が変わっています。

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日本人がイメージするサトウキビ利用は、黒糖生産や樹液を利用した
ジュースですね。写真のように一度は、茎の丸かじりを体験して
みたい方が多いと思います。まぁ、固くて噛むのがやっとですが、、、

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市場では、サトウキビジュースとして1杯20バーツ程(約60円)で
売られています。自然な甘さで、スッキリした飲み味です。

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栽培は、種子繁殖とは別に栄養繁殖が主流となっています。
品種によっては、茎が紫色のタイプもあります。

少し話を戻すと、
政府からの契約栽培では下記の価格が適用されているようです。

1. 前渡し金の生産
その名の通り、栽培前に前払いがされます。
計算方法は、下記です。
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前渡し金=サトウキビ販売見込量×買入価格(期首価格)÷2
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2. 搬入量による代金払い
収穫後には、搬入量(出荷量)で代金を払います。
通常の農作物は重さに応じた量り売りですが、サトウキビの
計算方法は下記です。
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販売代金=搬入量×買入価格(期首価格)-搬入量/
販売見込量×前渡し金(控除額)

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3. 製糖終了後の代金精算
末期価格が機首価格を上回った場合は、追加分を小切手で受け取れます。
下回った場合は返金不要です。


ここまで徹底された精算管理がされているのは本当に凄いと思います。


最後に、
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サトウキビの花言葉は「平和です。

イネ科サトウキビ属として分類されるため、花の見た目はススキや
ソルガムとも違う感じです。


写真が遠くなっているのは、サトウキビの草丈が約3メートル
非常に高いからです。
サトウキビ畑は、森のような状態で近くに寄れないです。

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タイでの製糖生産の従事者は、農家や工場勤務者を合わせると100万人を超えている
と言われています。
タイの経済及び食卓で平和が続くように、天候に恵まれ、
安定したサトウキビ生産を願いたいですね。


それでは、また次回ッ!
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