日本人へ「豆と言えば何?」と聞くと、恐らくアズキかダイズ(枝豆)を答えると思います。
一方、同じ質問をタイ人にすると「緑豆」と答える方が多いです!
それだけ、緑豆はタイの食文化で欠かすことのできない豆なのです。

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緑豆は、タイ語で「トゥアキアオ」と呼ばれます。
トゥアは豆、キアオは緑色の意味ですので、日本語の緑豆と同じ並びの命名ですね。

タイで“乾燥豆”として種子がデザート用の餡子や煮物的な感じで利用されるマメ科は少なく、その中で緑豆が圧倒的に沢山消費されています。
タイの食文化では、四角豆やナガササゲのように若莢が生食として食べられる事が多いですね。 

ちなみに、緑豆は日本人にも馴染みのある豆であることをご存知でしょうか?
日本のスーパーでも必ずと言っても見かける食材なんです。
その食材は、“もやし”です。日本のもやしにはブラックマッペや大豆も利用されますが、 現在は緑豆もやしが圧倒的に高いシェアを占めています。気になる方は、原材料をご確認ください。
緑豆は生育も早く、暗闇で徒長した時に可食部(白い茎の部分)がよく伸びるので、もやし界のスーパースターへと一気に駆け上がりました!

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そんな緑豆ですが、原種の「Vigna radiate ver sulobata」をタイの農村地帯で見つけることができます。
栽培種と異なり、蔓性の性質を持っています。一方、葉の大きさは意外と栽培種並みに大きく、毛の感じも似ています。他のVigna属の野生種では、栽培種へと品種改良されるにつれて葉の面積も大きくなっていくイメージがあります。

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どこに野生種が生えているかというと、こんな感じで用水路沿いや畑の脇です。

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写真でも分かりますが、この周辺の主要作物はイネです。そのため、栽培種の種が落ちたわけではなく、自然に生息地として定着したのだと思います。

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莢はこんな感じで、栽培種にそっくりに見えます。
種子は焦げ茶色っぽい感じです。ちなみに、花の花弁は黄色です。

以上、緑豆の野生種の話でした。
農村地帯であれば見かけることもあるので、 見つけたら観察してみて下さい。
それでは、また次回ッ!
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